◆自計化とは?
自計化とは、「自社で経理処理を行うこと」であり、最近では、パソコンの会計ソフトを活用して、自社で経理処理から会計帳簿の作成までを行うことをいうのが一般的です。
手書きで会計帳簿を作成しようと思えば簿記の知識が必要になりますが、パソコン会計を使えば専門の知識や経理の経験がない方でも、簡単・短時間で行うことができます(パソコン会計の帳簿作成術を参照)。
◆自計化のメリットとは?
自計化に下記の3つのメリットがあります。
①税理士事務所等に記帳代行サービスを依頼している場合、前月の帳簿が手元に届くまでの間、タイムラグが発生しますが、自計化していれば、帳簿等の会計資料は自社にあるので、直ちに知りたい情報が得られます。なお、記帳代行サービスを依頼している場合でも、手書きで伝票や集計表等の資料及び金銭出納帳を作らなければならないので、全ての手間を省略することはできません。
②税理士事務所等に支払っていた記帳代行料金が浮きますので、経費の削減にもつながります。また、記帳代行用に手書きで伝票や集計表等の入力資料及び金銭出納帳を作成する時間があれば、パソコンへの入力作業は済んでしまいますので、時間の節約にもなります。
③自計化によって、月次決算(月末に帳簿を締め切り、1カ月間の決算書である「月次試算表」を作成すること)を行うことによって、自社の経営状況を迅速かつ正確に把握できるため、的確な経営判断を行えるようになることが、最大のメリットです。
◆自計化の効果とは?
自計化には、下記の3つの効果があります。
①確定申告の時点において、節税対策を行うには限界がありますが、毎月の経営状況を把握していれば、決算までに幅広い節税対策をとることが可能になります。
②毎月の財務状況が把握していれば、納税等、資金需要の予測がより正確に実施できるため、資金計画の作成・実行が容易になります。
③毎月の経営状況を把握することにより、経営の問題点の発見と改善にいち早く取り組めるため、最も重要度の高い要因に対して、集中的に対策を打つことが可能になります。